日常的に四人のネタ混ざります
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まったり家出中跡部様
-------- 「…跡部さん…いつまで居る気ですか…」 「あ? あー……」 狭いキッチンでネギを切っていた跡部は、気が乗らない曖昧な返事をした。 隣で、神尾が鍋をみながら 「いいじゃんか深司〜!食い物ならたくさんあるんだしよう。貰いもんばっかだけどさ♪」 「神尾がいいならいいけど…」 そういう伊武は、ぼんやり雑誌を読んで夕飯が出て来るのを待つだけだった。 伊武はどうでもよさそうに首を傾げて、コンロで鍋がぐらぐらするより小さくつぶやく。 「でも跡部さん…ビジネスチャンス狙ってたんじゃなかったっけ…?」 「親父さんと仲直りするまで居ていいぜ、あとべ!」 神尾の笑顔が眩しい。 跡部はすっかり、跡部家を背負う忙しかった毎日の、休養感覚で過ごしていた。 庶民の神尾とちまちました庶民の暮らしを踏襲するのも気に入った。 慌ただしい日々に慣れすぎていた今までの自分の多忙さを振り返る余裕。 放り出して来た諸々が気にならないわけではないが、 こうして神尾とのんびり生活するのも悪く無い。 「あっ♪そういえば…」 跡部の顔を見ていた神尾が、思い出して伊武を振り向く。 「深司!桜井も捨て猫拾ったらしいぜ!」 「へえ…」 ……「も」 ? 跡部は少しひっかかったが、 自分には関係のない話題だと思いながら手を洗った。 何度も手を洗った。 生まれて始めて、ネギ臭い手に閉口する跡部様だった。 その時 跡部様と同じように鼻をひくつかせていた隣人は呟く。 「なーんか頻繁に、隣からトンコツラーメンの匂いがする。いいなあ。」 |
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